距離をとるからうまくいく!
「長男だから、親を引き取るか実家に帰らないと」→必要なし!
「家族全員で、親を支えてあげないと」→必要なし!
親のリハビリ、本人のために頑張らせないと→必要なし!
親が施設に入ったら、せめて、まめに顔を見せに行かないと→必要なし!
「親と距離を取るから、介護はうまくいく」。
一見、親不孝と思われそうなスタンスが、介護する側の会社員や家族を
そしてなにより介護される親をラクにしていく。
電通、ブリヂストン、コマツなど大手企業の介護相談で活躍中の川内潤さん(NPO法人となりのかいご代表)のアドバイスの元、遠距離の「親不孝介護」に挑んだ編集者の5年間の実録。
親の介護が始まる前に、これを知っておくのと知らないのとでは、働き方にも介護のクオリティにも大きな差が付きます。
公的支援を受けるべきかどうかのチェックシート、部下の介護離職を止めるための想定問答集も掲載!
【目次】
はじめに ~「親不孝介護」のススメ
第1章 考えるのは、今日じゃなくってもいいんじゃない?
ダマされた!と思って、とにかく1日でも早く親に会うべし。「まだ早いかな?」はたぶん「もう危ない」です。
第2章 平気でウソをつくなんて。母さん、そんな人だっけ?
老いた親が見せる弱さ。それは子どもを傷つけ、怒らせる。「親孝行の呪い」を、親から離れることで回避する
第3章 母さん。「介護保険証」はどこですかー?!
親に公的支援を受けさせる。面倒は多いけど、笑顔で報われた。働く人は申請の「代行」で介護保険を活用しよう
第4章 突然の大ピンチ。母が日本語を話せなくなった?!
信じられないトラブルも「起きるときは起きる」、それが介護。介護に「完璧」「万全」を求めてはいけません
第5章 親の妄想、そしてコロナ禍。理想の施設は見つかるか?
介護スタッフの観察力が母の理想の施設へと導いた。施設選びも「親孝行」が目を曇らせる
第6章 母、施設へ。5年間を振り返って「親不孝介護」の結論は?
ホームの担当者さんが話してくれた正解なき介護の「正しい答え」。施設とうまくタッグを組める家族、組めない家族
第7章 「親の介護」は自分の生き方を考えるチャンスかも?
会社員の価値観を持ったままだと介護はツラい
第8章 なぜ「デキる社員」ほど介護離職に突き進むのか?
人事の方に送る「優秀社員介護離職阻止マニュアル」
第9章 すでに親と同居していたらどうすればいい?
「親と距離を取る」のが難しい人へのアドバイス
介護関係の本をもっと読んでみたい方へ
おわりに ~家族にしかできない「親不孝介護」
■日経BPマーケティング/山中 浩之・川内 潤(著・文)
■発刊:2022年10月
■仕様:四六判/344ページ